5年間の留学生向けキャリアコーチを経て

この度、東京国際大学での留学生向けのキャリアコーチとの役割を卒業しました。数えてみると、かれこれ5年間。これまで30カ国近く、述べ600人の学生との1on1を実施してました。自分でもびっくり。

主に1on1、時々ワークショップや授業で「キャリア」という言葉を入り口に彼らのリーダーシップに目覚めてもらうことを意図して関わってきました。

関わっていく中で、彼らから多様な宗教や文化を学ぶだけでなく世界から見た日本、Gen Z世代について、日本のマイノリティの声を学ばせてもらい、今思うと私にとってはインプットの場所でもありました。

直接的な就活支援というよりも自信がない、人生どうしよう、大学生活どうするのか、友人や親との関係、日本との関係などがテーマの方が多く、特にコロナ禍の留学生は孤独を感じ、何度涙と共にいたことか。

こうやって関わって見えてきたのは少子化で外国人労働者の力も借りないといけない日本であるのにも関わらず企業はそこまで対応できてないという日本の現状でした。

母国で優秀な高校を卒業し、彼らの親や祖父母の世代が抱く昭和「先進国日本」のイメージを胸に来日する学生が多く、現実の厳しさを目の当たりにして苦労する学生多く見てきた。もちろんそんな簡単じゃないよという学生ならではの甘さも一理あるが、その姿を見て一方的にその学生の努力不足とはとても思えない、日本のシステムの難しさも感じることが多かったです。

遠回しな表現によるミスコミュニケーション、

暗黙の常識の存在、

日本語(敬語)の難しさ、

いくらグローバルと謳っていても中身はとてもドメスティックで差別的な日本企業の風土、

大学名採用、

equityではなくequalityによる多様性を保とうとする企業文化・・・

などなど、もちろんどこの国行っても言語やカルチャーの違いというのはあるものだけど、そりゃ大変だよねって思う。

そこに対峙し続ける私は時に申し訳なさ、憤り、自分の無力感を感じることも多く、自分ができることは一体何なんだろうと考えさせられる機会でもありました。

一緒に泣いたり笑ったり時に厳しいこと突きつけたりしてしましたが、卒業してからも連絡をくれたりする人もいたり彼らの可能性はまだまだあるなと感じてます。

昨日は最後の授業。
ラマダン明けのイードというお祭りの日。ムスリムの学生が華やかな服装で授業に来てました。

今後は引き続きスポットで関わらせていただくこともありますが、まずは一つの区切りとしてこの機会に感謝したいと思います。

関わった学生の皆さん、心からありがとう。

また会いましょう!

関わった方々の国(ほぼ50音順)

アメリカ、イギリス、インド、インドネシア、カザフスタン、韓国、カンボジア、キルギス、シンガポール、スイス、スウェーデン、スリランカ、スペイン、タイ、台湾、中国、ドイツ、ネパール、パキスタン、バングラディッシュ、フィリピン、フランス、ベトナム、ベルギー、ミャンマー、モンゴル、ルーマニア、ロシア、日本